レビュー

MSI Optix MAG271CRレビュー|使いやすい湾曲ゲーミングモニター

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Optix MAG271CR

MSIのゲーミングモニター、Optix MAG271CRを購入しました。

PUBGやApex LegendsなどのFPSゲームを快適にプレイできる実力と、ゆるやかに湾曲しているのが特徴のモニター。

なぜゲーミングモニターが必要なのかという点も含め、Optix MAG271CRの実力や特徴を詳しくレビューします。

Optix MAG271CRの基本スペック

Optix MAG271CR

まずはOptix MAG271CRの主なスペックを簡単にまとめました。

パネルサイズ27インチ
アスペクト比16:9
最大解像度1920×1080
リフレッシュレート144Hz
応答速度1ms
視野角178°
パネル表面曲率1800R
最大輝度300
コントラスト比3000:01:00
サイズ612x560x267mm
重量5.6kg
パネル種類VA
表面仕様アンチグレア

このページの後半で詳しく解説しますが、144HzのリフレッシュレートはFPSゲームをする上で絶対に外せないスペック。

FPSゲームメインで考えるなら解像度もフルHD(1,920×1,080)で十分です。

WQHD(2,560×1,440)や4K(3,840×2,160)になると、画質はきれいでもグラフィックスの性能を上げないとフレームレートが落ち込むため不要と判断しました。

パネル表面曲率1800Rという聞きなれない用語については、実際の湾曲具合をご覧いただくのが手っ取り早いです。

湾曲具合

なかなかしっかりと湾曲していますね。

仕様上の視野角は178°と広いですが、ゲーミングモニターは正面から見ることがほとんどなので、あまり重要視していません。

スマブラのようなゲームを複数人でワイワイ楽しむときは、湾曲モニターはむしろ見づらいので避けましょう。

湾曲モニターはひとりでゲームに没頭するためのもの、と個人的には解釈しています。

ゆがんだシール

湾曲しているがゆえに、ディスプレイの左下に貼られていたシールの一部が少したるんでいました。

曲がった面にシール貼るのは難しいですよね・・・わかりますよ。

約8mmのナローベゼル

今までメインで使っていた27インチのカラーマネジメントモニター(BenQ SW2700PT)と並べてみるとこんな感じ。

27インチモニターの比較

湾曲しているといえど、並べてみるとサイズはほとんど変わりません。

ただ、ベゼル(ディスプレイのふちの部分)が薄いので、一回り小さく感じます。

左右のベゼル
上部のベゼル

実測で約8mmでした。

太いベゼルは見た目もカッコ悪いので、これからゲーミングモニターを買うならナローベゼルでしょう。

VAパネルを採用

Optix MAG271CRはVAパネルを採用しています。

パネル形式は大きく3つあって、それぞれにメリットとデメリットがあります。

主なパネル形式
  • IPSパネル
  • VAパネル
  • TNパネル

パネルのちがいについて詳しく掘り下げると、それだけで数千文字になってしまうため、ポイントを絞ってご紹介します。

IPSパネル

現在販売されている一般的な外付けモニターやノートパソコンだと、IPSパネルを採用したモデルが多いですね。

IPSパネルは上下左右178°の広い視野角を持っていて、色の表現が安定しているなどの特徴があり、写真編集などのクリエイティブ用途に向いています。

IPSパネルの湾曲モニターも販売されていますが、価格は少々高めです。

VAパネル

一方、VAパネルはバックライトの透過率が低く、コントラストの高い鮮やかな黒色を表現できるという特徴があります。

映画やアニメを見るのに最適ですが、IPSパネルと比べると視野角が狭く、複数人で一緒に見るような用途には向いていません。

MSIの湾曲モニターはVAパネルを採用しているものがほとんどのようです。

TNパネル

最後にTNパネルについてですが、応答速度はもっとも高いものの、視野角が狭く色の表現も苦手。

製造コストが安いという特徴もあって、安価なゲーミングモニターだとTNパネルを採用していることが多いです。

sRGBカバー率約100%

IPSパネルと比較すると、VAパネルにとって色の表現は苦手といえますが、ディスプレイの色域自体は十分広いです。

キャリブレーション中のディスプレイ

X-riteのi1Display Proでディスプレイのカラープロファイルを作成後、ColorACでsRGB、AdobeRGBとの数値を比較しました。

Optix MAG271CRの色域

結果は以下の通り。

Optix MAG271CRの色域
  • sRGB比:99.5%
  • AdobeRGB比:87.4%

sRGB比約100%といっても、えらい人から怒られることはないでしょう。

ただし、この計測結果はあくまでディスプレイの色域が広いというだけ。

実際にOptix MAG271CRを使っていると、一時的に彩度が高くなったり、色味が安定しないことを実感しています。

ゲームをプレイするうえではあまり気になりませんが、厳密な色管理が求められる写真の編集やRAW現像などには向いていません。

用途に合わせて使い分けることが大切ですね。

出力端子と電源スイッチ

主な出力端子

Optix MAG271CRの出力端子は以下の通り。

Optix MAG271CRの出力端子
  • HDMI ×2
  • DisplayPort ×1
  • イヤフォン端子 ×1
  • USB 2.0 ×2
  • USB 2.0 Type B ×1

リフレッシュレート144Hzを出したいなら、HDMIもしくはDisplayPortでパソコンとつなげる必要があります。

私はDisplayPortを使っています。

ケーブル類も一通りセットになっているので、別途購入する必要はありません。

電源コード

電源ケーブルはこちらにつなげます。

スイッチは電源のみ

物理的なスイッチは、モニター全面右下にある電源ボタンのみ。

ディスプレイの細かい設定は、パソコン上のGAMING OSDというアプリで行います。

モニター機能の設定画面

GAMING OSDアプリは公式サイトからダウンロードできます。

GAMING OSDでできること

モニターの輝度やコントラストを微調整できるGAMING OSDというアプリですが、これがなかなか高機能です。

FPSやレーシングなど、ゲームに合わせて色味を簡単に変えられるほか、ウィンドウの分割などもクリックひとつで設定可能。

デフォルトのカラー
FPSモード

FPSモードは特定色域の彩度が落ちて、索敵しやすくなります。

異世界に飛んできたようなカラーリングになりますが、グラフィックの美しさより勝つことを優先したい人のためのモードといえそうです。

レーシングモード
映画モード

レーシングモードは全体的に彩度が高くなって、長時間見ていると目が疲れそう。

映画モードはデフォルトの状態から少し色味が変わる程度でした。

さらにスクリーンアシスタンスという機能を使えば、モニターの中央に照準を表示させることもできます。

PUBGなどはデフォルトの状態でも画面中央に照準が表示されますが、より目立たせるための機能ですね。

デフォルトの照準
赤色の照準をON
白色の照準をON

FPSゲームでエイム(敵に照準を合わせること)が苦手な方は、試しに使ってみてはいかがでしょうか。

ちなみに、これらの機能はあくまでディスプレイ上で処理が行われているだけなので、スクリーンショットをとっても保存された画像には反映されていません。

おかげで1枚1枚カメラで撮影するはめになりました・・・

スクリーンのカラー変更や照準の表示はハードウェアチートだ、という声もあります。使ったところで誰にもバレませんが、利用はあくまで自己責任で。

高さと角度を調整可能

Optix MAG271CRは、ゲームのプレイ環境に合わせてディスプレイの高さ(0~130mm)を調整可能です。

最大の高さ
最も低い状態

角度も微調整できる(-5°~20°)ので、机や椅子の高さに合わせて見やすい位置を決めましょう。

上側に傾けた状態
下側に傾けた状態

Mystic Lightで発光を設定可能

発光するLED

今の時代、ゲーミングデバイスは光るのが当たり前。

「光らないならゲーミングデバイスじゃない!」

といわれそうなくらい、ほとんどのデバイスが光りますよね。

Optix MAG271CRはディスプレイの裏側が流線形にキラキラと光ります。

普通にゲームをプレイしている限り、ディスプレイの裏面を見る機会なんて滅多にありませんけど、光っているとなんだかテンションが上がりませんか?

Mystic Light

光り方はMSIの公式サイトからダウンロードできるMystic Lightというソフトで調整可能です。

ただし、Mystic Lightを使うにはUSBケーブルでパソコンと接続しないといけません。

DisplayPortでつなげているだけだと、Mystic Lightがモニターを認識してくれませんでした。

ちなみに私は発光をOFFにしています。

ヘッドセットをマウントできる

ヘッドセット用のマウント

これはオマケのようなものですが、画面左側にヘッドセットをかけるためのマウントが用意されています。

プラスチッキーな質感で強度もあまり高くなさそうなので、そこそこ重さのある高級ヘッドセットをかけるのは少し心配。

ヘッドセットをかけた状態

2,000円の格安ヘッドセットをかけてみるとこんな感じ。

便利かもしれませんが、無理に使わなくてもいいかな・・・というのが正直な感想です。

ツクモ専売品と一般流通版

今回購入したOptix MAG271CRは、パソコンショップ・ツクモの専売品。

Amazonや楽天市場で販売されているのはOptix MAG271Cで、型番の末尾に「R」がありません。

基本的なスペックはほぼ同じですが、Optix MAG271CはMystic Lightに非対応。

スタンドの仕様も微妙に異なるようですね。

高さの調整や背面を光らせることにこだわりがなければ、Optix MAG271Cでもよいでしょう。

私自身、モニターが光らなくても問題ない派ですけど、以前自作パソコンのパーツをツクモで買ったときに梱包がとても丁寧だったので、今回もツクモで購入。

モニターのドット抜けなどのトラブルもなかったですし、注文した翌日には届きました。

購入価格は38,858円(税込)です。

ただ、記事執筆時点でOptix MAG271CRは在庫限りのようなので、気になっている方は早めにチェックすることをおすすめします。

Optix MAG271CRの在庫状況を見る

Optix MAG271CRの組み立て方

巨大な段ボール

ここまでOptix MAG271CRのスペックについてご説明しました。

ここからは実際に組み立てていく工程についてご紹介します。

といっても足とスタンド、モニターをつなげるだけなので非常に簡単です。

写真では伝わりづらいですが、とてつもない大きさの段ボールが届くので覚悟しておきましょう。

付属の説明書

説明書も同封されていますが、非常にあっさりとしています。

化学成分表

化学物質表なんてものも入っていました。

廃棄処分するときに必要なのでしょうか・・・今まで買ったモニターにはついていなかったような気がします。

各パーツの梱包状況

外箱から取り出すとご覧の通り。

かなり大きいことと、発泡スチロールがみっちりと詰まっているため、ひとりで取り出すのは結構大変です。

安全のためにも2人以上で作業することをおすすめします。

3つのパーツを組み上げるだけ

発泡スチロールに貼られているテープを丁寧に取り除いていくと、モニター本体が現れます。

結構重たいので、手を滑らせて落とさないように要注意。

モニター部分のパーツ

こちらはスタンド部分のパーツですね。

MSIおなじみのドラゴンが目立ちます。

柱となるパーツ

足のパーツはご覧の通り。

足となるパーツ

意外と場所をとるので、机の上にモノをたくさん置いている場合、最優先のタスクは片付けです。

パーツは以上3点。

柱と足をねじで固定

まずはスタンドと足となるパーツをねじで固定します。

ドライバーなどがなくても指で回せるので簡単です。

きっちりしめたい方は、プラスドライバーを用意しましょう。

本体はハメるだけで完成

スタンドと足を固定出来たら、モニターの裏側にスポっとハメるだけ。

スタンド、モニターともにそこそこ重たいので、ハメるときにバランスを崩さないように気を付けてください。

付属のねじがあるので、2本止めれば完成です。

PUBGなどのFPSゲームに最適

PUBGをプレイする様子

ここからはOptix MAG271CRがなぜFPSゲームに最適なのか、という点についてご説明します。

「別に普通の外付けモニターを使えばいいんじゃないの?」

と思う方もいるのではないでしょうか。

そもそもゲーミングモニターがなぜ必要なのか、という点も含め、順に解説していきます。

湾曲モニターを使うメリット

なぜわざわざモニターを湾曲させる必要があるのかというと、一般的なモニターと比べてゲームへの没入感が高まるから。

簡単なイメージ図を作成したので、こちらをご覧ください。

一般的なモニターのイメージ図
湾曲モニターのイメージ図

湾曲モニターは画面両端への距離が画面中央とほぼ同じになるため、よりゲームの中に入り込んでいるような感覚を味わえます。

とくに一人称の視点でプレイするFPSゲームやレーシングゲームとの相性は抜群。

Apex Legendsをプレイする様子

今回私が購入したのはアスペクト比16:9の湾曲モニターですが、アスペクト比21:9というウルトラワイドモニターも各社から販売されています。

値段はそれなりに高くなるものの、さらなる没入感を味わえることでしょう。

ゲームによって対応しているアスペクト比は異なります。ウルトラワイドモニターを買うときは、事前にゲームが対応しているかを確認しましょう。

リフレッシュレートの重要性

ゲームのプレイ中に画面がカクカクした経験はありませんか?

画面がカクつく原因はいくつか考えられるものの、ひとつはモニターのリフレッシュレートがあげられます。

リフレッシュレートとは、1秒間に何回画面が更新(リフレッシュ)されるかを表す規格のこと。

Optix MAG271CRのリフレッシュレート144Hzですので、1秒間に144回も画面が変わっているということです。

より高価なゲーミングモニターだと、240Hzまで対応しています。

一般的なモニターの場合、リフレッシュレートは60Hz以下。

「1秒間に60回も画面が更新されるなら十分では?」

と思う方もいそうですが、一度でも144Hzに対応したモニターを使うと、もう60Hzには戻れなくなるほど大きなちがいを実感します。

ちがいのわかりやすいApex Legendsのプレイ動画を用意したので、確認してみてください。

カクカクするサンプル

まずはクリエイター向けのノートパソコンでApex Legendsをプレイした動画です。

モニターのリフレッシュレートについては仕様書に明記されていなかったものの、ゲーミングノートでない限りほとんどは60Hz以下。

グラフィックスはGTX1050でフレームレートも40~60前後と低めです。

まったくプレイできない、というレベルではないものの、画面がカクカクしている状態はFPSゲームにおいて圧倒的に不利。

凄腕ゲーマーならカクカク状態でも勝てるのかもしれません。

ヌルヌル動くサンプル

こちらはOptix MAG271CRを使用して、グラフィックスにRTX2080を搭載した自作パソコンでプレイした動画です。

先ほどのカクカク動画とのちがいが伝わるでしょうか。

とくにApex Legendsは展開が早いので、144Hz以上の高いリフレッシュレートをキープできるゲーミングモニターは必須です。

3人1組のゲームなのにひとりで飛んでいるのは、マッチングした2人ともチーターだったため。

ほんとチーター多いですよね、このゲーム・・・

もちろん100以上のフレームレートをキープするためにはグラフィックス性能も重要。

モニターだけが高性能で、グラフィックスがダメダメでは意味がありません。

解像度とフレームレートの関係

METRO EXODUSをプレイする様子

人気ゲームを高画質でヌルヌル動かすためには、モニターのサイズ選びも重要です。

今回、私が選んだのは27インチのフルHDモニター。

MSIの湾曲モニターにはフルHDより解像度の高いWQHDに対応したモデルや、32インチの大画面モデルもあります。

選択肢がたくさんあると迷ってしまいがちですが、FPSゲームをメインで考えているなら、おすすめはフルHD(1,920×1,080)のモニター。

なぜならモニターの解像度が上がるほど、グラフィックスの負担も増えていきます。

WQHD(2,560×1,440)はフルHDの2倍、4K(3,840×2,160)になると4倍の処理が必要です。

もちろん画質を落とせばフレームレートはキープできます。

でもFPSゲームで勝つためには、なるべく高画質で高いフレームレートをキープしたいですよね。

大きすぎるモニターは不利

ゲーミングモニターを選ぶときは、解像度以外にサイズも重要です。

Amazonなどで販売されている一般的なモニターのサイズは以下の通り。

主なモニターサイズ
  • 21インチ
  • 24インチ
  • 27インチ
  • 32インチ

私のおすすめは24インチまたは27インチです。

なぜ大画面をおすすめしないかというと、画面が大きくなるほど視線の動きも大きくなってしまうから。

大きなモニターの例
小さなモニターの例

FPSゲームは常に画面全体から情報を読み取って、瞬時に次の行動を判断しないといけません。

視線の動きが大きいと、それだけ̪敵プレイヤーにスキを与えてしまいますし、単純に目が疲れます。

もちろんプレイするゲームやパソコンの利用環境、モニターとの距離感によってベストなサイズは変わります。

たとえばAnthemのようなゲームは基本的にフレームレートが60までしか上がりませんし、大きな画面でプレイしたほうが壮大な世界観を味わえます。

Anthemをプレイする様子

ファイナルファンタジー14のようなMMORPGをプレイするときも、フレームレートの高さより画面の迫力や解像度を優先したほうが幸せになれるでしょう。

格ゲーガチ勢は使いづらいかも

ストリートファイターVをプレイする様子

最後に格闘ゲームも試してみようと、ストリートファイターVをプレイしてみました。

昇竜拳すらまともに出せないレベルの私は違和感なくプレイできましたが、大会出場を目指すようなガチ勢の方にはおすすめしづらいです。

なぜなら一般的なモニターと左右両端の距離感が異なるので、攻撃が届く範囲を読み間違えてしまうかもしれません。

プレイするゲームに合わせて最適なデバイスを揃えましょう。

使い勝手抜群のゲーミングモニター

Optix MAG271CR

湾曲ゲームモニターをはじめて使いましたが、想像以上に使いやすくてとても気に入っています。

自作パソコンとの組み合わせでFPSゲームがサクサク・ヌルヌル動きますし、これで少しはキル数を伸ばせる・・・はずです。

240Hzに対応したモニターや、ウルトラワイドモニターも少し気になりましたけど、そこまでのスペックは必要ありません。

一方でVAパネルを採用しているがゆえに、発色が安定しないなどの弱点があるのも事実。

私はRAW現像など写真を扱うことが多いので、今まで使っていたカラーマネジメントモニターを併用するつもりです。

パソコンに限らず、用途に合わせて道具を使い分けることが大切ですね。

PUBGやApex LegendsのようなFPSゲームが好きで、ゲーミングモニターの購入を検討されている方は、MSIのOptix MAG271CRをぜひチェックしてみてください。

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