10月29日に発売されたロジクールの最新ワイヤレスマウス、MX Anywhere 3を買いました。
コンパクトかつ軽量な高機能マウスで、事務仕事や普段使いにピッタリな1台。
販売価格は約1万円と高額ですが、果たしてそれだけの価値を実感できるのか、じっくりレビューしました。
目次リンク
MX Anywhere 3の特徴

MX Anywhere 3の特徴を整理すると以下の通り。
Bluetoothで接続先の切替が簡単
ソフトウェアでカスタマイズ可能
ホイール機能をワンタッチで切替
ガラス面でも正確に操作できる
小さめボディは使い手を選ぶ
レシーバーを収納できない
公式のプロモーション動画はこちら。
スペックや本体デザインなど、順にご紹介します。
基本スペック

MX Anywhere 3の主なスペックは以下の通り。
寸法 | 100.5×65×34.4mm |
---|---|
重量 | 99g |
センサーテクノロジー | Darkfield |
DPI | 200~4000dpi |
接続方式 | 無線(USB / Bluetooth) |
ボタン数 | 6 |
販売価格 | 10,000円前後 |
筆者は楽天市場のロジクール公式ストアで予約購入。
Amazonでは9,800円で買えますが、ポイント還元を考えると実質的な負担額は楽天市場のほうが安くなりました。
Mac用も販売されていますが、筆者が購入したのはWindows用です。

取扱説明書や保証書のほか、充電用ケーブルやUSBレシーバーが付属しています。


そのほかの細かい仕様については公式サイトをご確認ください。
外観・デザイン

マウス本体はとてもシンプルなデザインで、手が小さめの方でも操作しやすい形状です。
iPhone8とLogicool G PROワイヤレスマウスを並べてみるとこんな感じ。

MX Anywhere 3の小ささが際立ちます。
手が大きめで、マウスをがっしり握りたい!という方だと、小さくて扱いづらいかもしれません。

カラーバリエーションは3種類用意されていて、筆者はペイルグレイを選びました。
ローズもかわいいですね。


サイドボタンは本体左側のみ。


細部まで安っぽさがなく、さすがは1万円クラスのマウスです。


充電用のポートはUSB Type-Cです。

底面には電源ボタンと、Bluetoothの接続先を切り替えるボタンがあります。
マウスソールは前後左右に4つ。
交換用ソールは付属していません。
持ちやすさ・操作性

MX Anywhere 3の寸法は100.5×65×34.4mmと、一般的なマウスと比べて小さめ。
手のひら全体でがっしりと握るというより、指でつかむような握り方に向いています。

サイドボタンも自然な位置にあり、程よいクリック感があって操作しやすいです。
欲を言えば、もう少しだけサイドボタンを大きめにしてほしかったところ。
マウスの大きさが気になる方は、量販店などで実物を触ってみることを強くおすすめします。
筆者が確認した限り、ビックカメラなどの大きめの量販店なら、だいたいどこでもMX Anywhere 3が展示してありました。
専用ソフトウェア

MX Anywhere 3は専用ソフトウェア「Logicool Options」に対応。
付属のUSBレシーバーをパソコンに差し込むと、自動的にインストールがはじまりました。
Logicool Optionsをインストールしなくてもマウスは使えますが、用途や好みに合わせてカスタマイズできるので、インストールしておくことをおすすめします。

インストールが完了すると、ログインまたはアカウント作成を求められますが無視して進めても問題ありません。
アカウントを作っておけば、マウスの設定をクラウド上に保存できるようです。
筆者は面倒くさかったので無視しました。

インストールが完了すると、DPI(マウス感度)やホイールの速度を調整したり、アプリケーションごとにボタン操作をカスタマイズできるようになります。


ChromeやExcel、Wordなどの超定番アプリケーションについては、あらかじめおすすめの設定が用意されています。
こだわりがなければ、インストールしておきましょう。
zoomやPhotoshop、Premiere Proなどもカスタム設定に対応しています。
Logicool Flowにも対応

MX Anywhere 3は「Logicool Flow」にも対応。
パソコンにLogicool Optionsをインストールしておけば、複数のパソコンをマウス1台で簡単に操作できます。

2台のパソコンを同時に使う方はそこまで多くないと思いますが、デスクトップPCとサブのノートPCを同時に開いて使うときなどに重宝します。
Logicool Flowについて詳しく知りたい方は、Logicool公式サイトをご覧ください。
実際に使ってみた感想

ここからは実際にMX Anywhere 3を使ってみた感想についてご紹介します。
良かった点はもちろん、気になった点についてもまとめました。
ホイールの切り替えが便利

今回MX Anywhere 3を購入した理由のひとつが、ホイールの切り替え機能。
これはコリコリ感のあるラチェットモードと、無抵抗でスルスル動かせるフリースピンモードをワンタッチで切り替えられる機能のこと。
たとえばExcel作業中はラチェットモードで操作して、息抜きにTwitterを見たり、ブログの下書きをチェックするときなどはフリースピンモードが重宝します。
勢いよくホイールを回すと、一瞬で画面の下まで移動してくれるのも便利。
また、サイドボタンを押しながらホイールを動かすと、左右へスクロールできるのもお気に入りポイント。
筆者は仕事でExcelやGoogleのスプレッドシートを使用する頻度が高く、横方向へのスクロールを指だけで操作できるのは効率的。
ホイールそのものも金属製で高級感がありますし、公式サイトによると1ピクセル上で停止できるほど精確だそうです。
ラチェットモードでホイールを回したとき、ゴリゴリと下品な音がしないのも気に入っています。
マウスパッド不要で快適

MX Anywhere 3は「Darkfield」というセンサーテクノロジーを搭載。
これはガラス面を含めた、あらゆる表面上で正確にトラッキングできる機能のこと。
公式サイトの説明を引用すると以下の通り。
オプティカルマウスと従来のレーザーマウスは共に、操作表面上の凹凸に基づき、マウス動作の方向と速度をトラッキングします。この理由から、従来のマウスは光沢のある表面では上手く動作しません。Darkfieldレーザートラッキングはこのような場所で活躍します。Darkfieldは、ごくわずかなディテールに基づき表面のマイクロ ロードマップを作成するので、ガラスを含めたより多くの表面で、さらなる精度を提供できます。
要はマウスパッドを使わなくても、どんな場所でも快適にマウスを操作できますよ、ということです。
実際にダイニングテーブルやキッチン、自室の床など、材質の異なる場所でマウスを操作してみましたが、ポインタが飛ぶようなこともなくスムーズに動かせました。

マウスパッドを使用したほうが操作しやすいのは間違いないですが、場所を取りますし、常にマウスパッドを持ち歩くのは面倒くさいですよね。
MX Anywhere 3ならデスクはもちろん、会議室やカフェ、新幹線や飛行機の小さいデスクなど、場所を問わずにマウス1台で快適に操作可能。
外回りや出張など、外で作業することが多い方にぴったりです。
デバイスの切り替えが楽

MX Anywhere 3は3台までBluetoothの接続先を設定できます。
実際にノートPCとiPad Pro、それぞれBluetoothで接続して、簡単に切り替えられるのか試してみたところ、本当に一瞬でした。
底面のボタンを押すだけで、サクッと接続先のデバイスが切り替わります。
2台以上のパソコンを常用している方にとっては、めちゃめちゃ便利な機能です。
WindowsやmacOSはもちろん、iPadOS、ChromeOS & Linuxで動作するそうです。
Bluetoothの接続方法
Bluetoothでマウスを接続する方法について簡単に触れておきます。

Windows 10なら設定画面から「デバイス」を選択し、「Bluetooth またはその他のデバイスを追加する」をクリックします。


「デバイスを追加する」画面で「Bluetooth」を選択後、MX Anywhere 3の底面にあるBluetooth切り替えボタン(白いボタン)を長押し。
数秒経つと、画面にMX ANYWHERE 3が現れるのでクリック。

これでBluetooth接続が完了です。

Logicool Optionsの画面上でも、Bluetoothのマークに変わります。
最近のパソコンはほぼすべてBluetoothに対応していますが、古めのパソコンだとBluetooth非搭載のものが稀にあります。
バッテリーが長持ち

ワイヤレスマウスの弱点は、充電の面倒くささ。
その点、MX Anywhere 3は1回のフル充電で最大70日使用可能。
さらに1分間の急速充電で3時間使用可能だそう。
公式サイトに明記されていないので推測になりますが、最大70日使用可能なのはBluetoothで接続した場合と思われます。

充電用のケーブルも付属していますが、短くて使い勝手があまり良くありません。
Type-Cケーブルならどんなものでも使えました。
充電しながらでも普通に使えます。
レシーバーの紛失が怖い

ここからは気になる点になりますが、MX Anywhere 3本体にはUSBレシーバーを収納するスペースがありません。
付属のUSBレシーバーを使うときは、紛失を防ぐためにもパソコンにつけっぱなしがよさそうです。
万が一レシーバーを紛失してもBluetoothで接続できるので問題はありませんが、何らかの対策をしてほしかったのが本音です。
万人受けしづらい大きさ

最後にもうひとつ、MX Anywhere 3はサイズが小さめなので、使い手を選ぶように感じました。
がっちりとマウスをホールドしたい方は、同じMASTERシリーズの「MX MASTER 3」を選んだほうが良さそう。
手の大きさや持ち方、求める機能によってベストなマウスは異なるため、手に合うか心配な方はぜひ実物を触ってみてください。
完成度の高いワイヤレスマウス

レビューのまとめとして、最後にもう一度MX Anywhere 3の特徴をおさらいします。
Bluetoothで接続先の切替が簡単
ソフトウェアでカスタマイズ可能
ホイール機能をワンタッチで切替
ガラス面でも正確に操作できる
小さめボディは使い手を選ぶ
レシーバーを収納できない
ホイールの質感やクリックしたときの押し心地など、細かいところまで洗練されていて、とても完成度の高いマウスです。
職場で使うためのマウスとして購入したのですが、想像していた以上にいいものでした。
約1万円と価格は高めですが、投資に見合った価値を十分実感できることでしょう。
高性能でコンパクトなワイヤレスマウスを探している方は、ロジクールのMX Anywhere 3を検討してみてはいかがでしょうか。