体験談

なぜマウスコンピューターは国内生産?飯山工場を見学してきた

マウスコンピューターの工場

コスパの良いパソコンを数多く販売するマウスコンピューター。

私も何度か実機をお借りしていますが、性能面で首をかしげたことは未だ一度もありません。

「これだけ安いんだから海外で作ってるんだろうな」

と勝手に思い込んでいたのですが、マウスコンピューターの公式サイトをよく見てみると【国内生産】って書いてある。

なぜわざわざ人件費の高い国内で生産するんだろう・・・と疑問に思ったので、東京駅から新幹線に乗って長野県の飯山へ。

マウスコンピューターのパソコンがどのように生み出されているのか、生産現場をじっくり拝見してきました。

長野県にある飯山工場の見学へ

マウスコンピューター飯山工場

長野駅には仕事で一度だけ行ったことがあるものの、飯山駅に下り立つのは人生初。

「新幹線が停まる駅だし、スタバとかタリーズみたいなカフェがあるだろう」

と思っていましたが、ざっと探した限りひとつも見つかりませんでした・・・

でも空気がキレイで自然がいっぱい、夏はカブトムシがたくさん取れそうな街でした。

実を言うと今回、お世話になっているマウスコンピューターさんからお声がけいただいて、工場見学のツアーに参加させてもらったんです。

飯山駅でスタッフの方やほかの参加者と合流、そこからバスで10分くらいだったでしょうか、マウスコンピューターの飯山工場へ到着。

昔は湘南(神奈川県)、綾瀬(神奈川県)、出雲(島根県)の3拠点に工場があったそうですが、2008年に飯山工場に集約。

以来、飯山工場から全国へ、日々たくさんのパソコンを送り出しているそうです。

一部、海外で生産しているモデルもあるそうです。

小松社長より歴史などを伺う

マウスコンピューター小松社長

この日は工場の見学だけではなく、マウスコンピューターの歩みや今後の取り組みについても詳しい話を聞かせていただきました。

写真は株式会社マウスコンピューターの代表取締役社長、小松永門(こまつひさと)氏。

創業以来、【人とパソコンを近づける】をコーポレートメッセージとして掲げていたそうですが、現在は【期待を超えるコンピューター】を目指しているそう。

毎年着々と販売台数、売上を伸ばしているそうで、私も経営者の端くれとして身が引き締まる思いで話を伺っていました。

ノートパソコンとデスクトップの出荷台数は半々くらいだそうです。今の時代、ノートパソコンばかりだと思っていましたが、デスクトップもまだまだ売れているんですね。

マウスコンピューターは創業25周年

工場に掲示されていた年表恥ずかしながら、私自身マウスコンピューターのことを知ったのは2〜3年前のこと。

それもそのはず、マウスコンピューターがテレビCMをはじめたのは2016年。

今は乃木坂46のCMがよく流れていますね。

「特別ゲストとして乃木坂のメンバーがひとりくらい登場するのでは・・・?」

と淡い期待を抱いていましたが、儚く散っていきました。

小松社長の講演を伺った後もカスタマーサポートや品質管理など、各部門の責任者の方からもオフレコの内容含めてご講演。

「BTOパソコンってパーツを組み合わせるだけでしょ?」

と失礼ながら思っていたこともありましたが、開発部門は意外なほど大変だということがよくわかりました。

性能の高さと使いやすさ、そして価格面など、【売れる商品】を生み出すのってすごく難しいのですね。

高性能なCPUほど発熱量が高く、サーマルスロットリング(温度が限界を超えると性能ダウンする)が発生しないようにバランスを取るのが難しいそう。

発熱を下げるための冷却装置も、強力過ぎると騒音の問題が出てきたり、あちらを立てるとこちらが立たずの状態になってしまうんだとか。

マウスコンピューターの生産現場へ

飯山工場の内部

お話を伺った後は実際に工場の中へ。

パソコンの生産工場に入るなんて生まれて初めてのこと。

ワクワクしてきます。

工場長の松本さん

工場内を案内いただいたのは、飯山工場長の松本さん。

当然のことながら、仕入先から届いたパソコンのパーツをはじめ、出荷待ちの商品が大量にありました。

モノはたくさん置いてあるものの、きちんと整理整頓されているのはすごいです。

大量のパソコン関連部品が並ぶ

飯山ブランドのモニター

工場内にはiiyamaブランドのモニターもたくさん置いてありました。

マウスコンピューターのパソコンは【国内生産】を掲げていますが、iiyamaのモニターはすべて海外生産とのこと。

かつiiyamaのモニターのメイン市場はヨーロッパだそうです。

iiyamaモニターのパーツなどは海外で生産されているものの、国内の品質管理部門の基準をクリアしたものだけを製品化しています。

大量のCPU

パッと見たところ何のパーツかよくわかりませんが、見る人が見れば札束に見えるシロモノ。

これはパソコンの脳みそにあたるCPU。

最新型のCore i9だと、市場価格は10万円を越えるものも少なくありません。

引き出しひとつに数百万円相当のパーツが入っているなんて、なんだかすごいです。

アウトレット品の在庫

工場内にはアウトレット品も並んでいました。

生産工程でちょっと傷がついてしまったものなどは訳あり品になってしまうのです。

パソコンの性能自体が落ちるわけではないので、なるべく安く買いたい方におすすめですね。

アウトレット品の在庫は常に変動しているので、気になる方はこまめに公式サイトをチェックしておきましょう。

アウトレット品の在庫を確認する

ライン式ではなくセル生産方式

パソコンを組み立て中の女性

パソコンの組立現場にやってきました。

「工場って外国人の人がたくさん働いているんだろうな・・・」

と勝手なイメージを持っていましたが、ほとんどが日本人の方でした。

土地柄、あまり外国人の方は住んでいないのかもしれませんね。

ピッキング中のスタッフさん

マウスコンピューターはセル生産方式という生産方法を取っていて、スタッフさん1人で1台のパソコンを組み立てています。

BTOパソコンは1台1台仕様が異なるため、一般的なライン生産方式ではなくセル生産方式のほうがメリットが大きいそうです。

たとえば、注文後に「やっぱりSSDは512GBに変えたいです!」と急遽変更が入っても、セル生産方式なら柔軟に対応できるんだとか。

パソコン1台に必要なパーツ類

注文ごとに使用するパーツが異なるため、仕様書をもとに必要なパーツをピッキング。

1つのケースに入れられて、生産現場に運ばれていきます。

この黒いケーブルは特注品とのこと。

数年前までは一般的な黄色や赤などカラフルなケーブルを使っていたそうですが、見た目のカッコよさや所有欲アップを期待して、今は黒で統一しているそうです。

デスクトップパソコンは中身が見えるものも多いですから、確かにカッコいいほうがテンション上がりますよね。

ちなみに、これらのパーツはほとんどが中国や台湾から仕入れているとのこと。

つまり【国内生産】と掲げているものの、中身のパーツ(マザーボードやSSDなど)は海外で作られています。

パソコンとして組み立てているのが、今回見学させていただいている飯山工場となるため、生産国は日本になるということです。

マウスコンピューターで使用している各種パーツは、ほとんどがカスタマイズ品。

仕入先も新規で取引するときは必ず生産現場を視察、既存の取引先も重要なパーツを扱うベンダーは年に1回現地を視察しているそうです。

ミスを防ぐための仕組みが整っている

細かく役割分担されている

BTOパソコンは1台ごとに仕様が異なるため、パーツを間違えて選んでしまったり、どうしてもケアレスミスが起きそうに思えます。

ただ、その点はすべて仕組みで解決しているそうで、仕様書通りのパーツが揃っているかをチェックする専門のスタッフさんもいました。

主要なパーツにはそれぞれシリアルナンバーが発行されていて、選び間違いを防ぐほか、在庫の管理や出荷時期などもデータベース上で細かく管理できるようになっているそうです。

技術に差が出てしまうのは事実

組立作業中のスタッフさん

セル生産方式がBTOパソコンとマッチしているのは事実ですが、一部デメリットもあります。

それは、担当するスタッフの熟練度によって多少の個人差(ケーブルの回し方など)やミスが出てしまうこと。

もちろんマニュアルなどは完備していますが、経験値のちがいから少なからず差は出てしまうみたいです。

お話を聞いたところ、凄腕の女性スタッフもいるんだとか。

工場内の掲示物

ただ、組み立てた後は第三者が必ず二重チェックをしていたり、セル生産方式のデメリットを払拭するための仕組みができあがっていました。

出荷直前の商品をランダムでピックアップして、仕様書通りのパフォーマンスが発揮できるかを確認する専門のスタッフさんもいたり。

会社全体でパソコンの品質管理にすごく力を入れていて、初期不良の発生率は毎年じわじわと減ってきているとのことです。

パソコンが出荷されるまでは平均4営業日以下とのこと。一部の商品は翌日出荷にも対応しているそうです。

ひとつずつ組み立てるBTOパソコンの性質上、納品まで少し時間がかかるのは仕方ないですね。

抜かりない品質チェック部門

過酷な環境を試すための機械

こちらは環境試験室と呼ばれる大型の機械で、さまざまな環境でパソコンの耐久性や経年劣化を確認しているそう。

一般的にパソコンは5〜35℃で標準的な性能を発揮できるように作られているそうですが、−20℃の低温環境で動かしたり、65℃まで温度を上げてテストしたりしているそう。

ほかにも振動を与え続けたり、デスクから落下させたときの耐久性を確かめたり。

デスクトップパソコンはまだしも、ノートパソコンは持ち歩くことも多くなりますから、さまざまな環境下でパフォーマンスを発揮できるかはすごく重要ですよね。

高温に耐えるモニターたち

こちらは40℃の高温環境下でモニターの耐久性をチェックしているところ。

試しに室内に入らせていただきましたが、ほんの1〜2分でジワッと汗ばんできたのでダイエットにも良さそうです。

パソコンの組立体験もできる

パソコン組み立て体験の部屋

飯山工場では、注文したパソコンを自分で組み立てられる【組立ワークショップ】を開催しています。

熟練したスタッフさんが丁寧に教えてくれるそうで、初心者の方もきちんとパソコンを組み立てられるそう。

「子供にパソコンの組立を体験させてあげたい」

と親子で参加される方も多いんだとか。

ただ、飯山工場への交通費は自己負担、パソコンの料金と別に組立ワークショップのオプション料金が1万円(税別:ひとり1台まで)かかります。

ワークショップのオプション

飯山はスキー場としても有名なので、観光もかねて遊びに来て、ついでにパソコンを作って帰るプランだと楽しめそうですね。

「デスクトップパソコンだと持って帰るのが大変そう・・・」

と思う人もいそうですが、配送を手配してくれるので安心してください。

飯山工場の品質管理は本物だった

熱弁する松本工場長

撮影不可のエリアもくまなく案内いただき、マウスコンピューターが掲げる【飯山TRUST】の意味を感じ取れたように思います。

今まで、マウスコンピューターに対するイメージは「コスパの良いパソコンメーカー」でした。

ただ、今回のツアーを通じて「品質に妥協をしない信頼できるパソコンメーカー」へとイメージはガラリと変化。

国内生産だからこそ、高品質と信頼感を生み出せているのですね。

工場見学終了後は懇親会にも参加させていただき、宿泊先のホテルでは温泉をほぼ貸切状態で楽しませていただきました。

朝風呂はとくに最高でした。

マウスコンピューター 公式サイト

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